リフティングの新記録を出そうと一生懸命頑張っていた4年生。
うれしいことに9名が最高回数を更新してくれました。
そして、これはある少年の物語。
2人組で一人がリフティング、相方が記録係。
見るからにリフティングが続いていそうな様子だったため、記録係に聞いてみた。
「今何回?」
すると、
「今90回です」
彼の最高記録は32回。3倍もの回数アップ、素晴らしい成果だ!!
彼が100回という大台に乗る記念すべき瞬間もすぐそこだ!!
その瞬間に立ち会うべく僕も静かに彼の姿を見守る。
91、92、93、94、95。順調だ。あと少しだ。ここで彼の心の声が聞こえた。
「よし!!僕も100回達成だ!!自慢できるぞ!!ほめてもらえるぞ!!」
この一瞬の雑念が命取りになったのだろう。
96回目のタッチと共に彼のリズムが乱れ始める????
そう、彼がこの時しなければならないことは100回を達成した自分の妄想ではなく
目の前の1回に集中することだったのだ。
それでも彼は粘る!! 97回。
まだまだ粘る。納豆のように粘る!! 何とか98回。
そして最後の力を振り絞り99回目のタッチへ必死に足を伸ばす。
あと少し、ほんの少しだった。
スローモーションになった、時が止まったような気がしたというのはまさにこのことだろう。
「まだまだ修行が足りん!!」というメッセージと「さよなら」という一言を添えて
無情にもボールはゆっくりと彼の足と心から離れていったのだった・・・・・
和歌山の悲劇
100回という記録はお預けとなってしまった彼の姿から、
最後まで目の前の一瞬に集中することの大切さを学んだのでした。
しかし、3倍もの回数アップは立派です。
君の伸び率が一番大きかったですよユウリ君。
また頑張ろうな!!